
自社に開発リソースがない場合や、より専門的なシステム構築を目指す場合、外部の受託開発会社への依頼を検討しましょう。しかし、数多くの開発会社の中から、自社の目的や予算に合った一社を見つけ出すのは簡単なことではありません。
適切なパートナーを選ぶためには、各社の特徴や強みを理解し、比較検討するための明確な基準を持つことが重要です。会社選びに失敗すると、期待した成果が得られないだけでなく、余計なコストや時間がかかる可能性もあります。
本記事では、受託開発を依頼するメリット・デメリットから、おすすめの開発会社、そして依頼先を選ぶ際の具体的なポイントまでを分かりやすく解説します。
受託開発会社に依頼するメリット・デメリット
受託開発会社への依頼を検討する際は、まずメリットとデメリットの両方を理解しておくことが重要です。
受託開発会社に依頼するメリット
自社に開発リソースがない場合でも、専門的なスキルを持つ人材を迅速に確保し、システム開発を進められる点が大きな利点です。
また、開発会社が持つ専門的な知見やノウハウを活用すれば、自社だけでは実現が難しい高品質なシステムを構築できる可能性があります。開発業務を外部の専門家に任せることで、自社の従業員は本来注力すべきコア業務に集中しやすくなります。
受託開発会社に依頼するデメリット
開発を外部に委託するため、自社で開発する場合と比較してコストがかかる傾向にあります。
また、開発会社とのコミュニケーションが不足すると、仕様や要件に関する認識のズレが生じる可能性があります。さらに、開発プロセスを外部に依存すると、自社内に技術的な知見やノウハウが蓄積されにくくなるため、この点にも注意が必要です。
おすすめの受託開発会社5選
ここでは、実績が豊富で信頼できる受託開発会社を5社紹介します。
株式会社SHIFT
ソフトウェアの品質保証とテストを事業の核に据え、開発プロジェクトを支援する会社です。第三者検証やテスト自動化、品質コンサルティングといった多岐にわたるサービスを提供しています。
近年ではDX推進支援やAIを活用したソリューションにも注力し、企業のビジネス変革をサポートします。セキュリティの脆弱性診断やUI/UXの観点からの品質検証など、専門的なサービスも充実。金融から製造、公共まで幅広い業種で3,000社を超える導入実績を持っています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 株式会社SHIFT |
公式Webサイト | https://service.shiftinc.jp/ |
強み | ソフトウェアの品質保証を軸とした総合的な開発支援 |
株式会社メンバーズ
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を現場での伴走支援に特化して行う会社です。専門スキルを持つデジタルクリエイターが顧客と同じ目線に立ち、成果向上を目指すスタイルを特徴としています。Webサイト運用やアプリ開発、広告運用といったデジタルマーケティング領域を包括的にサポートします。
近年はAIやデータ活用、脱炭素DXといった先進的な分野の支援にも注力。社会課題の解決をビジョンに掲げ、20以上の業界で1,000社を超える企業を支援してきた実績を持っています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 株式会社メンバーズ |
公式Webサイト | https://www.members.co.jp/ |
強み | 専門家が顧客組織に伴走する成果追求型のDX支援 |
株式会社SP
企画から開発、リリース後の運用・保守までを一気通貫でサポートするシステムインテグレータです。特にSaaSやプロダクト開発を得意とし、UI/UXデザインからクラウドインフラの設計・構築まで専門チームが対応します。月間10億PV規模のWebサービス開発経験を活かし、負荷分散やセキュリティに配慮した開発力に定評があります。
また、コスト削減と品質を両立するために、海外の開発拠点を活用した「オフショア開発」や、柔軟に進める「アジャイル開発」など、要件に応じた開発スタイルを提案しているのも特徴です。顧客のビジネス成長を長期的に支援するパートナーとしての姿勢を大切にしています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 株式会社SP |
公式Webサイト | https://s-p-net.com/ |
強み | 企画から運用までの一気通貫体制と柔軟な開発スタイル |
株式会社情報戦略テクノロジー
システム開発における多重下請け構造の撤廃をミッションに掲げる会社です。
顧客企業が開発会社に直接相談し、一つのチームとなって開発を進める「0次DX」という独自モデルを提唱しています。0次DXとは、開発の初期段階から顧客と開発会社が密に連携し、共にプロジェクトを進めるスタイルです。自社と顧客のコミュニケーションにおける齟齬をなくすため、共創型のスタイルを取っているところも特徴です。
また、優秀なエンジニアが所属する企業と、開発リソースを求める企業とを繋ぐ「未来マッチング」という人材紹介サービスも提供しています。大手企業との取引実績も豊富で、持続可能な内製体制の実現などを支援しています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 株式会社情報戦略テクノロジー |
公式Webサイト | https://www.is-tech.co.jp/ |
強み | 顧客と一体のチームで開発を進める「共創型」スタイル |
株式会社JMAS
日本能率協会グループの一員として、50年以上にわたりサービスを提供する歴史ある会社です。事業の柱は「システムインテグレーション」「モバイル」「クラウド」の3つで、幅広いビジネス分野で豊富な実績を誇ります。
モバイルデバイスを安全に利用するためのセキュリティ製品群「KAITOシリーズ」など、独自のソリューションも展開しています。基幹システムと連携する大規模なモバイルアプリ開発にも対応が可能です。近年では、生成AIの活用やデータ分析基盤の構築支援も強化しています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 株式会社ジェーエムエーシステムズ |
公式Webサイト | https://www.jmas.co.jp/ |
強み | 長年の経験に裏打ちされた総合力と幅広い分野での実績 |
受託開発会社を選ぶときのポイント

自社に合った受託開発会社を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
実績を確認する
まず、会社のWebサイトなどで公開されている開発事例に目を通しましょう。特に、自社の業界や開発したいシステムと類似した案件の実績があるかどうかが重要です。
類似案件の実績が豊富な会社であれば、業務への理解が早く、スムーズな開発が期待できます。あわせて、プロジェクトの規模感も確認すべきポイントです。自社が想定する開発規模に近い実績を持つ会社を選ぶと良いでしょう。
予算と合っているか確認する
開発費用は会社によって大きく異なるため、複数の会社から見積もりを取得して比較検討することが基本です。その際、単に総額を見るだけでなく、人件費や保守・運用費といった費目の内訳まで詳細に確認しましょう。
提示された金額でどこまでの機能が実装されるのか、対応範囲を明確にすり合わせることも重要です。安さだけで判断すると、後から追加費用が発生する可能性もあるため、費用と得られる効果を総合的に比較して判断しましょう。
対応範囲を確認する
システム開発には、企画や設計から開発、その後の運用・保守まで多くの工程があります。
開発会社によって、これらの工程のうちどこまでを請け負ってくれるかが異なります。そのため、依頼する前に自社がどの工程を任せたいのかを明確にしておくことが重要です。
例えば、企画段階から相談したいのか、開発後の保守まで一貫して任せたいのかを具体的に伝え、対応可能か確認しましょう。
自社の目的に合った受託開発会社へ依頼しよう!
受託開発は、外部の専門知識を活用して高品質なシステムを構築できる有効な手段です。重要なのは、自社の課題や目的に合致した開発会社を慎重に選ぶことです。事業の成長を共に目指せるパートナーを見つけ、効果的なシステム開発を実現しましょう。
株式会社SPは、企画から開発、その後の運用まで一貫してサポートする体制を整えています。お客様の課題に合わせて、オフショア活用やAI導入といった柔軟な提案が可能です。システム開発に関するお悩みやご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。