WebサイトのUX改善でCV率アップ!手順やポイントを紹介

Webサイトの使い勝手が悪く、ユーザーがすぐに離脱してしまうことはありませんか。デザインやコンテンツを工夫しても、なかなかコンバージョン率が上がらず、悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。

そこで重要になるのが、WebサイトのUX(ユーザーエクスペリエンス)改善です。UXの向上によって、Webサイトの質が向上するだけでなく、ビジネスの成長にもつながります。

本記事では、UX改善の概要から具体的な進め方、成功させるための重要なポイントまでを詳しく解説します。

WebサイトのUX改善とは?

WebサイトのUX改善とは、ユーザーがサイトを通じて得る、使いやすさや満足感といった体験全体を向上させるための取り組みです。

WebサイトのUX改善は、単にボタンのデザインやレイアウトなどのUI(ユーザーインターフェース)を整えることだけを指すものではありません。

UIはUXを構成する重要な要素の一つです。対して、UXはサイトを訪れる前から利用した後まで、全ての過程でユーザーが感じる体験全般を意味します。優れたUXは顧客満足度を高め、ブランドへの信頼感を生み出します。その結果、コンバージョン率(CVR)の向上など、ビジネス上の成果につながるのです。

UX改善の重要性

UX改善は、ビジネスの成長に直結するため非常に重要です。例えば、Webサイトが使いにくいとユーザーはすぐに離脱してしまいます。

しかし、直感的に操作しやすいWebサイトであれば、ユーザーの離脱は抑制され、コンバージョン率の向上が見込めます。同時に、顧客満足度が向上し、企業やブランドに対する信頼感も醸成されやすくなります。

UX改善によってユーザーがサービスに愛着を持ち、長期的に利用することで、LTV(顧客生涯価値)の向上に結び付くのです。

UX改善を行うときの手順

UX改善は、一般的に「調査」「分析」「設計」「評価」の4つのステップで進められます。各ステップで得られた情報や成果物を次の段階に活かし、段階的に改善を進めていくことが重要です。このサイクルを繰り返すことで、効果的なUX改善が見込めます。

調査

UX改善の最初のステップは、現状の課題やユーザーのニーズを把握するための調査です。

ここでは、アクセス解析ツールや、データを色で可視化する「ヒートマップ」を使って、ページビューや離脱率などの定量データを分析します。また、ユーザーインタビューやアンケートを通じて、数値には表れない定性的な課題も抽出できます。

これらの情報から具体的なユーザー像であるペルソナを設定し、ユーザーの行動と感情を時系列で示す「カスタマージャーニーマップ」を作成します。

分析

調査の次のステップは、収集した情報を基にした分析です。この段階では、調査で得られた定量データと定性データを使い、課題の根本原因を深く掘り下げていきます。

作成したペルソナやカスタマージャーニーマップを活用することで、ユーザー行動の背景にある思考や感情の理解につながります。これにより、課題が発生している具体的な箇所を特定し、改善の方向性を明確にすることが目的です。

設計

分析によって特定された課題を解決するため、具体的な改善策を設計します。

まず、複数人でアイデアを出し合う「ブレインストーミング」などの手法を使い、幅広いアイデアを出します。その後、効果や実現可能性を考慮して施策の優先順位を決めるのが一般的です。次に、画面の構成要素を配置したワイヤーフレームを作成し、最終的にプロトタイプを構築して改善案を具体化します。

評価

設計した改善案を評価する最終ステップです。作成したプロトタイプをユーザーに実際に利用してもらい、操作性や課題解決度を確認するユーザビリティテストを実施します。

ここで得られたフィードバックをもとに、さらに改善点を見つけます。また、改善案を実装した後はA/Bテストなどで効果を測定し、その結果を次の施策に反映させます。

UX改善の質を高める上では、この一連のプロセスを継続的に実施することが重要です。

UX改善において重要なポイント

WebサイトのUX改善でCV率アップ!手順やポイントを紹介

UX改善を効果的に進めるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。自社の状況に合わせて、適切な手法を選んで取り入れましょう。

ここでは、UX改善で特に重要となる考え方を4つ紹介します。

人間中心設計

人間中心設計とは、常にユーザーを全てのプロセスの中心に据えて開発を進める考え方です。ユーザーを深く理解し、そのニーズや課題を解決することを目的とします。

UX改善では、アクセス解析などの定量データだけでなく、インタビューで得られる定性データから、ユーザー自身も気づいていない本質的な要求を掘り起こすことが重要です。人間中心設計のアプローチにより、作り手の思い込みではなく、ユーザーが価値を感じる製品やサービスを生み出すことが可能になります。

デザイン思考

デザイン思考は、ユーザーの視点に立って課題を解決するための思考法です。

まずユーザーインタビューなどを通じて、ユーザー自身も気づいていないニーズや課題を深く理解し、共感することから始まります。次に、そこから得られた洞察を基に、解決すべき本質的な問題が定義されます。

そして、ブレインストーミングで多様なアイデアを生み出し、プロトタイプで素早く検証するサイクルを繰り返すことで、適切な解決策を見つけ出すのです。

リーンUX

リーンUXは、無駄をなくし、学習と検証のサイクルを素早く回すことで開発を進める手法です。

まず、「ユーザーは〇〇という理由で離脱している」といった具体的な仮説を立てます。次に、その仮説を検証するため、最小限の機能を持つプロトタイプを迅速に作成。そして、A/Bテストなどで効果を測定し、得られた知見を次の改善に活かします。

この「構築・計測・学習」のサイクルを繰り返すことで、スピーディーかつ効率的にユーザー体験の質を向上できます。

UXタイムスパン

UXは、Webサイトを利用している特定の瞬間だけを指すものではありません。UXは、サービスを認知してから利用後までの時間的な広がりを持つ体験の総称です。

この時間軸を持つユーザー体験を可視化するために、カスタマージャーニーマップなどの手法が用いられます。そのため、UX改善では短期的な視点だけでなく、ユーザーとの長期的な関係性を視野に入れた取り組みが求められます。

WebサイトのUX改善でCV率を高めよう!

WebサイトのUX改善は、ユーザー体験を向上させ、ビジネス目標を達成するための重要な取り組みです。

改善を進める際は「調査」「分析」「設計」「評価」というプロセスを段階的に実行します。これがUX改善の基本です。また、人間中心設計やデザイン思考といった、常にユーザー視点に立つ考え方を取り入れることが重要です。

株式会社SPは、企画から開発まで一貫して対応しているため、本記事で紹介したUX改善のプロセスをスムーズに実行できます。お客さまが抱える課題を深く理解し、適切な改善策を提案します。

WebサイトのUX改善でお悩みの担当者さまは、ぜひ一度お問い合わせください。