
1. はじめに
以前、AI実装検定A級の勉強をしていた際に標準偏差や分散など統計学に関連する内容を学ぶ機会がありました。
それまで統計学について詳しく学んだことはありませんでしたが、勉強していく中でデータの特徴を数値化したり、そこからデータの傾向を読み取ったりする統計学の考え方に興味を持つようになりました。
その時点で知っていたのは平均値や中央値といった基本的な知識が中心で、統計学を体系的に学んだ経験はほとんどありませんでした。
そこで、統計学についてもう少し深く学んでみたいと思い、資格取得を一つの目標として統計検定2級に挑戦することにしました。
この記事では、統計検定2級の概要に簡単に触れたうえで、実際に行った勉強方法や試験を受けて感じたことを振り返ります。
これから統計検定2級に挑戦しようと考えている方の参考になれば幸いです。
2. 統計検定2級とは
統計検定は、統計に関する知識や活用力を評価するための検定です。
その中でも統計検定2級では、大学の基礎課程程度の統計学を中心に、データの整理や確率、確率分布、推定、仮説検定、回帰分析など、統計学の基本的な内容を幅広く学びます。
私自身、勉強を始める前は平均値や中央値などの基本的な知識しかありませんでしたが、実際に学習を進めていくと、単にデータを集計するための知識だけではなく、「データからどのようなことが判断できるのか」を考えるためのさまざまな考え方が含まれていることが分かりました。
統計検定2級の試験概要
- 受験方法:CBT方式
- 出題形式:4~5肢選択問題
- 問題数:35問程度
- 試験時間:90分
- 合格水準:100点満点中60点以上
統計検定2級は現在CBT方式で実施されており、試験時間は90分、問題数は35問程度です。合格水準は100点満点中60点以上とされています。
最新の試験情報や出題範囲の詳細については、受験前に公式サイトを確認することをおすすめします。
https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade2/
3. 統計検定2級に合格するための勉強方法と勉強時間
統計検定2級の勉強にかけた時間は、およそ100時間でした。
勉強の進め方としては、まず参考書を一通り読み、その後は問題集を中心に学習しました。
参考書を何度も読み返すというよりも、最初に統計検定2級で扱われる内容を一通り把握し、その後は実際に問題を解きながら理解を深めていくという進め方です。
3.1 おすすめの参考書と公式問題集
今回の勉強では、参考書を1冊と、公式の問題集を3冊使用しました。
参考書
この参考書を最初に一通り読みました。
内容が丁寧に説明されていたため、参考書としてはこの1冊で問題ありませんでした。
ただし、ところどころ自分にとっては解説が難しく感じる部分もありました。そのような場合は、その都度Webで検索したり、生成AIに質問したりしながら理解を補いました。
問題集
- 日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[CBT対応版]
- 日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2018〜2021年]
- 日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2014〜2016年]
参考書を一通り読み終えた後は、これらの問題集を使って問題演習を行いました。
3冊とも2周し、最終的にはおおむね80%程度の正答率を取れる状態にしてから試験に臨みました。
3冊の問題集を解いてみた感覚としては、2冊目と3冊目が実際の試験に比較的近い難易度だったように感じました。
3.2 各分野のポイント
統計検定2級では幅広い内容が出題されるため、ここではすべての分野を取り上げるのではなく、実際に勉強してみて特に重要だと感じたポイントをいくつか紹介します。
記述統計
- 度数分布表から、散布図やヒストグラムなどを判別できるようにする
- 最小二乗法を使って、回帰係数と定数項を求められるようにする
- 分散や共分散を素早く計算できるようにする(「二乗の平均-平均の二乗」など、覚えておくと計算が楽になる式が参考書で紹介されています。)
確率
- 条件付き確率を計算できるようにする
- ベイズの定理を理解する
- 期待値を計算できるようにする
確率分布
- 代表的な確率分布(二項分布、ポアソン分布、正規分布など)の確率関数・確率密度関数を覚える
- それぞれの期待値と分散を覚える
- 参考書で紹介されている代表的な離散型・連続型確率分布については、一通り式を覚えておく
推測統計
推測統計では、以下の内容を計算できるようにしておくことが重要です。
- 母平均の区間推定・仮説検定
- 母比率の区間推定・仮説検定
- 母分散の区間推定・仮説検定
推測統計は、解き方のステップが多いため、勉強を始めた頃はかなり混乱しました。
特に、「なぜこの標本分布を使うのか」「なぜ最終的にこの式になるのか」を理解せず、最終的に使う式だけを覚えようとすると、条件が少し変わった問題に対応するのが難しくなると感じました。
そのため、推測統計については公式を暗記するだけではなく、それぞれの標本分布(標準正規分布、t分布、カイ二乗分布など)を使う理由や、式が導かれる背景まで理解することを意識しました。
この部分を理解しておくと、単に公式を当てはめるだけではなく問題の条件に応じて考え方を応用しやすくなります。
4. 実際の試験で感じた難易度と時間配分
実際に試験を受けてみると、問題集とある程度近い難易度だと感じました。
そのため、問題集の問題をただ暗記するのではなく、問題の内容を理解したうえで解けるようになっていれば、十分に合格を狙えると思います。
試験時間については、最後まで問題を解き終えた時点で10分ほど余りました。
今回の勉強では、問題集を2周して80%程度の正答率を取れる状態にしてから試験に臨みましたが、実際の試験でもそのくらいの準備ができていれば、時間的にも難易度的にも十分対応できると感じました。
5. まとめ
今回は、統計検定2級に合格するまでの勉強方法と、実際に試験を受けてみた感想を紹介しました。
勉強時間はおよそ100時間で、参考書を一通り読んだ後、公式問題集を中心に問題演習を行いました。
問題集を繰り返し解き、問題の解き方を覚えるだけではなくなぜその公式を使うのかまで理解することを意識したことで、無事に合格することができました。
統計検定2級の勉強を始める前は、統計学についてほとんど知識がありませんでしたが、勉強を終えてみると、平均や分散といった基本的な統計量から、確率分布、推定、仮説検定まで、統計学の基本的な考え方を体系的に学ぶことができました。
特に、これまで断片的にしか知らなかった知識がそれぞれどのようにつながっているのかを理解できたことは大きな収穫だったと感じています。
統計学は、実際に勉強してみると思っていた以上に幅広く奥が深い分野でした。
今回の統計検定2級の勉強をきっかけに、今後も統計学についてさらに学んでみたいと思います。
また、AI実装検定A級の勉強をきっかけに統計学に興味を持ったように、今後AIや機械学習について学ぶ際にも、今回身につけた統計学の知識を基礎として活かしていきたいと思います。